入学試験会場へ


(註・2月2日の存在論的闘争宣言→情況への発言の翌月、入学試験に向けたビラとして出現。処分調査委員会の資料の一つ)

教職員諸君!

 入試阻止のデモがあれば機動隊の護衛が必要となることから明らかなように、入試事務は大学と社会を結ぶ秩序の維持に必要な労働である。入試事務だけではなく今までの一切の研究、教育、事務もそうであったのだ。 今諸君を訪れる一瞬の恥の感覚を深化し拡大せよ!

受験生諸君!

 諸君の学びたいことは現在の大学では与えられないであろう。入試と関係なく大学で何を学びたいのかを考えその実現方法を追求せよ。そして合格しようとしまいと激動しつつある大学を訪れて在学生諸君のつきつける問いかけ(その1つが反大学への模索)に対して一切の先入観を捨てて答えはじめよ。  なお私自身は2月2日以来、大学問題が生み出す総てのテーマを根底的に捉えるために旧大学秩序を支える一切の労働(授業、試験など)を拒否している。

テーマの1つ

 大学問題を論じる時、総ての人は自己の一切の発想のかたちを告白してしまう。なぜならそのとき自分自身の抱く既成概念に対する徹底的な問いかけが必要とされるからである。  今日の試験終了後、御影工高校門前にて第一回の〈反大学〉討論集会を開く予定。

             1969年3月4日
                        神戸大学教官 松下 昇