◎〈自主講座〉の〈テーマ〉系列表(1969年5月〜6月)
註・1969年1月に東大安田講堂のバリケードが陥落した後、全国の闘争現場で強権的な封鎖解除の動きが加速、相乗的に闘争は低迷期にさしかかり、神戸大学においてもバリケード内に一種の荒廃的な気分が流れ始める。松下らは、それまで断続的に行なっていた自主講座を五月以降は継続的に企画、問題提起の深化及び飛躍を目指した。以下は、C自主講座実行委員会が「バリの中から 第10号 6・16」に掲載した6月中旬までの〈自主講座〉の過渡的テーマ等。(ビラ原本の写しは「松下昇発言集・2」に参考資料として掲載)
日付 〈テーマ〉 〈問題提起者〉
5月6日 現実と現実性(1) 森
7日 表現論 松下
8日 現代社会論(1) 陸井
9日 科学技術 青木
(夜) プラトンの対話と小委員会 小川
10日 脇坂氏をかこむ討論
11日 反戦青年委員会運動論 松下
12日 助手としての学園闘争 杉原
13日 数学的発想と大学問題 小林
14日 変革への道 讃岐田
15日 新入生による問題提起
16日 詩の朗読 PL学部有志
17日 対権力法律論 樺島弁護士
事務労働と学園闘争 職員有志
18日 反大学シンポジウム 松下・師岡
≀ (反大学祭と合流)
25日 六甲空間論 松下
26日 イエスの生き方 今井牧師
27日 共闘とは何か 鈴木
28日 バリケード的表現(1) 池内
29日 現代社会論(2) 陸井
30日 科学概論 田口
31日 地方行政論 稲見
6月1日 総括と飛躍への討論 有志
2日 全国教官共闘組織論 松下
3日 女性解放論 5クラス有志
4日 白昼あるいは深夜の思想 松下
5日 現実と現実性(2) 森
≀ (映画「六甲」上映)
6日 マンガ論 有志
7日 バリケード空間にジャズを 2課程有志
8日 組合活動と学園闘争 2課程有志
9日 生物学科による問題提起(1) 生物学科学生・助手・教官
10日 バリケード的表現(2) 池内
11日 寮生による問題提起 有志
12日 研究者運動と封鎖 助手共闘
13日 教養部改革案文体批判 有志
14日 万葉的なものをめぐって(スライド位相) 有志
労働者と大学 反戦労働者有志
15日 マッチの思想 自立的労働者有志
16日 生物学科による問題提起(2) 生物学科学生・助手・教官
17日 表現運動論 参加者全員
〈現在必要な原則〉
1・バリケード空間の永続的展開をめざす。
2・自己にとって必然的な問題意識から出発する。
3・旧教育・学問秩序を解体していく。
4・全構成員の階級形成を根源的に追求する。
5・政治的固定化を止揚する組織論を創出する。
6・闘争過程にふくまれる全ての表現の根拠を変革する。
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